呼吸瞑想について
8月は呼吸瞑想(アナパナサティ)の練習をしていこうと思っています。
数日やってみて感じた方もいらっしゃるかもしれませんが、
シンプルなだけに意外と集中力の必要なこの瞑想法。
今日はその呼吸瞑想についてお話していきます。
アナパナサティ
アナパナサティとは、
入ってくる息(アーナ)と出ていく息(アパーナ)に気づく(サティ)という瞑想。
お釈迦様が最初に伝えた瞑想法と言われています。(もちろん諸説あります。)
2種類の瞑想
アナパナサティのお話の前に、瞑想の種類についてお話させていただきますね。
瞑想には大きく分けて二種類あります。
●サマタ瞑想
→特定の対象に集中し、思考を「止める」瞑想法。
・ジャパ瞑想(マントラを唱える)
・トラタカ瞑想(ロウソクの炎に集中する)など
●ヴィパッサナー瞑想
…対象を観察する「気づき/観る瞑想」
自分の感覚を、否定も肯定もせずにただ気づく、観察する瞑想法
この二つを合わせて、「止観瞑想」と言います。
呼吸にだけ集中するアナパナサティは、サマタ瞑想の一つです*
アナパナサティで大切なこと
陰陽のバランス
たいていのヨガのクラスのスタートや、瞑想のスタートでは
姿勢を整えるところから始めると思います。
アナパナサティに限らずどんな瞑想法でも、そしてヨガのポーズでも同じことが言えますが、
◎リラックスしている(陰の要素)
◎常に意識がクリアで集中している(陽の要素)
◎このリラックスとクリアな意識をキープする(陰陽のバランス)
という陰陽のバランスが大切。
リラックスしすぎると眠気やだるさが生まれ、
意識がクリアになりすぎても気持ちが高ぶりすぎたり、
または自分の良いと思っている呼吸にしようとコントロールをしてしまいます。
心も体も「力みすぎず、緩みすぎず」。
呼吸を操作しようとせずに、呼吸とともにある状態。
そんな風に自分の内側に集中を向けていきます。
更に呼吸とともにいないとき、意識が逸れているときには、
そのことにも気づきます。
なんだか書いていたら、とってもややこしい瞑想法に見えてきたので(笑)、
アナパナサティのやり方を簡単に説明していきます★
how to meditate
- 座り姿勢を作ります。【arriving】
これはいつもと同じ◎
下半身が安定するように、左右のお尻に均等に体重を乗せて
骨盤はまっすぐ。
そして背骨を天井の方へスッと伸ばしてみます。
あごは軽く引いて、肩や首の力も緩めます。
※この時も集中と同じ。リラックスしているけれど緩みすぎていない。
最低限の力で姿勢を保ちます。
- 自然な呼吸をします。
そして鼻先や鼻の下あたりの、空気の出入りが感じられるところ。
空気が当たるのを感じられるところへ意識を向けてみます。
(※もしわかりにくければ、一度強く呼吸をしてみると気づきやすいかもしれません。)
- 空気の当たる場所に集中しながら、
「今、呼吸が入ってきた」
「今、呼吸が出ていった」
ということに気づいていきます。
入ってくる呼吸を体の中まで追いかけたり、出ていく呼吸の行き先を見つめたりもしません。
ただ、その出入りにきづくだけです。
- 意識が逸れたら、ほかのことを考え始めたら、
「今私は、〇〇について考えた。」
ということを簡単な言葉にして確認して(=受け入れて)
「また呼吸に集中しよう!」と優しく宣言(?)して、呼吸に意識を戻します。
ただこれを静かに繰り返していきます。
瞑想中にほかのことが頭に浮かんだら?
瞑想中に考え事をしてしまう。無になれない。
ということをよく聞きますが、
決して「無」になる必要はありません。
というのも、考え事が始まるのは人間の脳の当たり前の働きで、
突然座って集中できる、という人はほとんどいないんじゃないかな?と思います。
(確証はないですが。)
眠気と闘ったり、なんでそんなことが今頭に浮かぶの?ということがよぎったり、
脚が痺れて瞑想どころではなくなったり。
瞑想はそんなことの繰り返しです。
そしてそれ自体は何も悪いことではありません。
大切なのは、
「自分でジャッジしないこと」
「判断して、追いやろうとしないこと。押さえつけようとしないこと」
浮かんできたことはただ受け入れる。そのままにしておく。そしてまた呼吸に集中します。
瞑想中は自分が大切な友達
瞑想中は自分自身が大切な友達です。
頭に浮かんできたことは、友達が話していること。
偏見によってできている自分の考え、善悪、解釈をその話の最中に挟むことなく、
ただ聞くだけ。
その話は次はどんなふうになるのかな?
それについてどう考えているのかな?
と客観的に観察します。
友達の話の最中に自分の意見を挟んだりせずに、
どんな反応をしているんだろう??と興味を持ってみていく。
瞑想中はそんな風に、自分の頭に思い浮かんだことを観察してみてください。
8月はこんな風に少しずつ、アナパナサティについて書いていこうと思っています。
まずはどんなふうに呼吸に集中するのか。
ということを意識しながら、練習してみてくださいね。