身体を感じる瞑想

ヨガや瞑想についての読み物

今日の瞑想のお話は、
先日行った「体を感じる瞑想」について。

体の緊張や強張りをとり、「今、ここ」にいる自分を感じるための瞑想です。

情報過多の時代

現代社会が情報過多であることは、感じていらっしゃることも多いかと思います。
これはちょっと愚痴ですが(笑)
これだけ情報化社会が広がり、大人である私たちもその情報との付き合い方がうまくいかず
ストレスを感じているというのに、
そんな中でも子供がスマホを持たせてもらっている…。

「スマホがないといじめられるから…」ということも聞きますが、
正直スマホを持っているか、持っていないかでいじめる人と付き合う必要はないということ。
そしてそこに自分の価値があるわけではないということを
子どもに教えてほしい。と感じる日々です💦。
(というのも私の住んでいるところは、特に親に連絡を取らなくてはいけない環境下にないので。)


そんな愚痴は良いとして笑。


毎日あふれるほどの情報にさらされている私たち。
立ち止まって休むことが許されず、
とにかく少しでも早く前に進むことを求められる生活…。

心と体はどんどん離れてしまいます。

「情報をたくさん得て、何がいけないの???」
と疑問に思ったりしたことはありますか?

もちろん情報が簡単に入るということは、便利なこと。
災害時や緊急時も本当に助かると思います。

問題は使い方や処理の仕方。
それがうまくできていないと
便利なはずの情報に振り回され、ストレスの原因となってしまいます。

脳の働き

いくつかストレスの原因となる理由はありますが、
まず脳の働きの影響があります。

人間の脳は本当にすごくて、様々な働きを持っています。
そして特徴の一つとして
「現実と非現実を見分けられない」「時間軸がない」
というものがあります。


現実とそうでないものが見分けられない、というのはどういうことでしょうか??

テレビやネットで流れるニュース。

不安を掻き立てるもの、動くもの、色鮮やかなものに人間は惹かれるので、
どうしても幸せなニュースよりも不安になるようなものに目が行ってしまいます。

そして脳はそれを現実なのかそうでないのかを見分けることができないため、
実際に直面しているほどではなくても、何らかのストレスを私たちの脳は感じ、
ストレスを受けた時に分泌されるホルモンを出し、
その異常事態に備えようと体の内側が動き始めます。

その働きの一つが、皆さんもよく知っている「交感神経」。
リラックスさせてくれる自律神経とは逆に、
心拍が上がり、内臓ではなく筋肉へ血液が回り、いつでも逃げられるような状態に。


注意してほしいのは、決して交感神経は悪者ではないということ。
交感神経の働きがなければ毎朝目覚めが悪いですし、
やる気を出さなければならない場面でも、スイッチが入らなくなってしまいます。

ただ交感神経の働きが優位な状態が続きすぎたり、
必要のないときに働いてしまう、というのは、
ビルの中の火災報知器が誤作動を起こし続けている状態。

誰でも疲れてしまいます。

消化機能の働きも低下するため便秘になりがちだったり、
睡眠の質も低下し、慢性疲労や不眠へもつながります。

未消化物の影響(メンタルアーマ)

アーユルヴェーダでは、身体的なことだけでなく精神的にも
未消化物(アーマ)は健康を害する、と考えられています。

実際に口にする食べ物はもちろん、
多すぎる情報というのはメンタルアーマ(精神的未消化物)となってしまいます。

身体に入ってきたもの、心に入ってきたものを消化しようと、
消化の火を一生懸命焚いて無意識のうちに対応しようとする私たちの体。
心も体も疲れてしまうのは当然のことです。

「今、ここ」にいることの大切さ

この情報との付き合い方は、いろいろとあると思います。
そして今この社会の中で生活している以上、
完全に情報から離れて、仙人のような生活を選ぶことは…大半の人にとって現実的ではありません笑。


目にする情報を選ぶこと。
デジタルデトックスを心がけること。
そして瞑想やヨガで、「今、ここ」にいる自分を感じ、
情報に振り回されないようにする。情報に振り回されてしまった心を休ませる時間を作る。
不安な感情に呑み込まれないように、客観的に自分を観る練習をしておく。


ということが大切かな、と思います。


そしてその方法の一つとして、
この「体を感じる瞑想」をしてもらえたらな、と思います。

身体を感じる瞑想

座り姿勢を整えて、自然な呼吸をする

呼吸をコントロールする必要はありません。
楽に、マイペースな呼吸を繰り返します。

そしてここで息を吐くときの
体の柔らかさ、リラックスの波、体がどっしりと安定していくことを感じてみます。

(深呼吸を一度してみると、吐く息で体が緩んでいくのを感じるかもしれません)

自分のいる空間を感じる&バリアを作る

今どんな場所に座っているでしょうか?
部屋のどのあたりにいるでしょうか?

その今いる場所を感じます。

体の前面と壁までの空気、体の背面と壁までの空気、頭頂から天井までの空気を感じてみるのもよい方法です。

そして自分の周りにエネルギーを守ってくれる円形のバリアがあると、イメージしてみます。

このバリアはどんなものでも構いません。
石でできた塀、布、ただ円を描いているだけかもしれません。

そしてそのバリアの中で守られている自分を感じます。

身体と呼吸を観察する

自分の体全体をスキャンしてみて
緊張や強張りを感じる場所があれば、
力を抜きます。

もし座り心地が悪ければ、姿勢を変えてみてもOKです。

呼吸も感じてみます。
鼻先に当たる空気でもいいし、呼吸で動く体の動きに集中してみるのも感じやすいかもしれません。
または空気の流れを、鼻先から喉の奥、そしてお腹まで追ってみてもOK。

身体を呼吸に集中します。

そして自分の体は支えられている、ということを感じます。

床からの力で、その支えを感じるかもしれないですし、
背骨や腹筋、背筋から、その感覚が生まれているかもしれません。

自分の体の支えに集中を向けます。

バリアの外側の世界に気づく

先ほどイメージしたバリアの外側から聞こえてくる音に集中してみます。
隣の部屋からの音や、外の車の音、人の話し声。

そして自分の意識の向く音が、どんどん変化していれば、
その変化にも気づいていきます。

「さっきはこの音が気になったけど、今はこの音が耳に入ってくるな…」
という感じです。

でもここでは、この音が良い、悪い、というジャッジはしません。
ただ音に気づくだけです。

ボディスキャン

改めてボディスキャンをしていきます。
手の指先、足の指先、くまなくスキャンしながら、意識を向けたところへ呼吸を送るイメージをしていきます。

最後に改めて自分の体を感じ、支えられていることに気づく

この練習はもともとヨガニードラの時に勉強したものですが、
すぐに寝てしまうため笑、座り姿勢に少しアレンジしました。

体の周りのバリアをイメージすることで緊張が抜けやすく、
また支えられていることを感じることで、
今ここに座っている自分を感じやすくなるかな、と思います。


情報にさらされたり、地に足がついていないような感じがするとき、
何かに追われてリラックスする時間のないときに良いとされる瞑想です。




心と体の乖離は、とても不自然な状態です。
この瞑想でなくても、ヨガや、ヨガでなくても軽い運動で、
「自分は今、安全なここにいること」を感じる時間を作ってみてください☆

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