ヨガの八支則のなかのニヤマ。その中に「タパス」(苦行)というものがあります。
今日は「苦行」って??からお話したいと思います。
タパス(苦行・熱業・修行)
【タパス】規律正しさ。規律正しい自然のリズムや秩序にあった生活をすること。
苦行、というとなんとなく漢字から想像してしまいますが、
これは自分を否定し、我慢することとは少し違います。
無意味に自分を傷つけたり、つらい状況に自分を追い込んで
すべてに「耐える」
苦行というと、そんな印象かもしれませんが、
ヨガの哲学の捉え方は少しだけ違います。
苦痛を生み出す原因に対して、否定するのではなく受け入れる。
苦痛の中で穏やかな気持ちでいられるようにする。
これがタパスでするべきとされていることです。
苦しいことから意識をそらす、というトレーニングをしても
それは一時的なものにしか過ぎず、また苦しみを繰り返すだけ。
そうではなく、生きていると避けられない苦しみや嫌なこと。
その中で穏やかに過ごすために、ストレスとなるものを排除するのではなく受け入れる。
やるべきことから逃げずに規律正しく生きること。
最低限の規律の中で、穏やかに過ごす。
ということを勧めています。
そしてこの練習は日常生活だけでなく、マットの上でも練習することができます◎
柔らかさに気づく
息を「はあー」と吐いてみる
気持ちの良い温泉に浸かった時に、体の余分な力がすっと抜けていく感覚を味わったことはありますか?
そんな風に一度良かったら大きく深呼吸をして、
口からため息をつくように
「はあー」と息を吐いてみてください。
体の力が抜けて、なんとなくみぞおちの辺りに柔らかさや温かさが感じられるでしょうか?
力は抜けているのに、
体全体はどっしりと床に落ちて安定している。
「緩みすぎず、力みすぎず」
余分な緊張はなく、内側は温かいような状態です。
瞑想やヨガの中で吐く息に意識を乗せていると、こんな感覚を味わいやすいかもしれません。
そしてこの
最低限の規律は保たれているけれど、余分な力みのない状態
というのが、とてもタパスの考え方に似ているな…と思っています。
やみくもに自分を苦しめるのではなく、
程よい緊張と緩んだ感覚。
是非練習の時に、イメージしてみてください☆